Vol.7  「続・菅井さんに突撃」2017年7月

その後、ロイさんに教えを乞い、レッスンが始まった菅井さん。

30年前の情景を想像しながら引き続き、お話を伺いました。

K:いよいよカルカッタでロイさんの元でのレッスンが始まりました。
   どんな感じだったのですか?

S:週に3回、先生の家でインド人の兄弟子と3人でのレッスンでした。
   スケール中心の基礎、基本練習がメインでした。
   皆良い人達だったので、自分がうまく出来なくてつっかえたりしても嫌な顔せずに

     付き合ってくれました。
   レッスン後にはロイさんがご飯を作ってくれたり、夜、家に泊めてもらったりして。

K:光景が眼に浮かぶ様です。当時からロイさんは温かい環境を生み出されていたんですね。
   コルカタでのレッスンが始まったのが1987年、その後ロイさんの初来日が1988年、

     菅井さんもこのご帰国後に開業されたり、お子様がお生まれになったり、
   お二方ともこの辺りから環境が大きく変わって行った時期かと。
   ロイさんの初めての来日公演の際は菅井さんが企画、運営をされていたと聞きましたが。

S:その時(初の来日公演)は友人たちにも協力してもらったりね。

K:へえぇ、初めてのこと、全ての責任を背負って大変なことも多々あったことかと思いますが 

     もし菅井さんがいらっしゃらなかったら、現在はまた違ったものになっていたのではないか        と思いました。

S:面白いですよねェ、今思うと、色々なことが奇跡ですよ。

K:その後、東京教室が始まったのが1996年と聞きました。この時も色々な出来事が重なって。

S:そう。東京教室はね、北田くんのお陰でスタートしたの。

     久本さんも埼玉から今の場所に移られて。
   今度、皆にも一緒にお話聞きましょうよ。奇跡の連続だったんですから。

K:おおーっ、そうだったんですね?その頃のお話も是非、お聞きしたいです。

      皆で集まった機会には、是非!


編集後記


筆者個人、以前コンサートの企画や準備の際に、菅井さんに多々ご協力頂き、助けて頂きました。

振り返ると、さりげなく掛けて頂いた言葉の一つ一つが思いやりに溢れていたと感じています。
コルカタでロイさんと出会われてから30年の歳月、ひとつひとつの音に菅井さんの軌跡が感じられる、

そんな演奏に包まれる機会を心から楽しみにしています。

文責:栗原 崇